読書
再読。
石持浅海の誘拐ものか〜と期待して読んだが…。 雰囲気的には西澤保彦か東川篤也のようなノリ。 そもそも、犯人たちの言動を最初から平行して描いてたら、サスペンスも何もないんじゃないのか? 精神異常の常務とかの設定も、いかにして警察に通報させないか…
芦辺拓 東京創元社 ☆☆☆☆ あの『黒死館殺人事件』へのオマージュ。全編、膨大な衒学趣味(ペダンティズム)に彩られた怪作である。 もちろん本作の場合、戦前の作品を模倣しているわけなので当然な部分もあるのだが、作者の文体ゆえか、なかなか21世紀の物語だ…
佐藤勝彦編著 ウェッジ選書 ☆☆☆★ まえがきとあとがきを佐藤勝彦が書き、あとの3章は日本の各界の専門家が書いたもの。 それぞれ「太陽系探査」「太陽系外惑星探査」「地球外生命体探査」となっている。 面白かったのは太陽系外惑星を探す技術について。
福井晴敏 ☆☆☆☆ 角川書店 地上に降りたリディとミネバ。ネェル・アーガマの捕虜になったマリーダ。バーサーカーモードとも言うべきユニコーンを恐れるバナージ。 中盤までは、ダレ場的な巻かな?と思ったが、ラプラス・プログラムが示す座標=プロローグで描…
日下公人 ☆☆☆☆ PHP出版 引用だけ。 道路民営化や郵政民営化の議論がそうだが、官民それぞれの特徴や使命や限界を論ずるのを避けるので、答えは正体不明のお化けをつくることになる。 何をどう塩梅したかが国民には分からないのである。“決断力"はいつも礼賛…
山田正紀 ☆☆☆★ 早川書房 あとがきに書いてあるように、『ハイペリオン』に触発されて書かれた作品。山田正紀作品にはそういうのが多いが、それを公言してなおかつ別ものになるのが凄い。(こういうのができるのは他に西澤保彦がいる) 今回は言われるまでもな…
有川浩 ☆☆☆☆ メディアワークス ずっと「ひろし」(男)だと思っていたが、「ひろ」(女)だったとは…。 文体は絶叫シーンで伸ばし棒線が長すぎることを除けば概ねプレーンで読みやすい。 物語としては『ガメラ3』を解体・再配置したような感じ。 『1』でも『2…
夢の中の連続殺人事件を解決するという、ありそうでなかった作品。 ご丁寧にも最初は思った通りにメイドが美人になったり、秘密の抜け穴ができたりする。 途中で目が覚めたり、悪夢っぽい展開、フロイトの理論など、一通りのお約束は押さえてある。 私が予想…
☆☆☆★ プロローグともいうべき第一部と、それ以降がちょっと乖離してるが、意外な犯人ものとしては申し分ない。 伏線という意味では、厳密な本格派には「アンフェアだ」と言われそうだが、どんでん返し重視の私には充分楽しめた。 なのに☆4つつけられないの…
なぜ、腐女子は男尊女卑なのか? オタクの恋愛とセックス事情 (アフタヌーン新書 003) (アフタヌーン新書)fujyoshi syndicate(腐女子シンジケート)講談社 2009-04-09売り上げランキング : 1680
清涼院流水 ☆☆LOVE LOGIC 蜜と罰清涼院 流水角川書店 2007-05売り上げランキング : 433858
山田正紀 理論社 ☆☆☆ 和製SFとも幻想推理とも、ミステリ仕立ての時代小説とも分類しがたいクロスオーバー作品。 人形師の少女リアの持つビスクドール=オフェーリアが時空を越えて謎を解く、と言ってしまえばそれまでだか、本作にはそれ以外に過剰なまでのデ…
ハナシがはずむ! 笑酔亭梅寿謎解噺〈3〉田中 啓文集英社 2008-05売り上げランキング : 254214/td>
人間の証明 (角川文庫)森村 誠一角川書店 2004-05売り上げランキング : 156779
乗りテツ大全 鉄道旅行は3度楽しめ! (平凡社新書)野田 隆平凡社 2008-05売り上げランキング : 210389
エンベディング (未来の文学)山形 浩生 国書刊行会 2004-10-26売り上げランキング : 264226
なぜいまさら『日本沈没』を描く必要があるのか? シャーマンとか共感覚とか、登場人物を増やしてややこしく(読みにくく)、長くしてまで…。 と思いながら読むが、中盤になって、いよいよ地中活動が活発化してくると、 やはり引き込まれて来る。 上巻は、潜…
谷甲州 ハヤカワ文庫 ☆☆☆★ 裏表紙アオリには「記憶をテーマにした」とあるが、あとがきを読めば何のことはない、ただの初期短篇集である。 編集からの依頼のせいなのか、単に傑作シリーズ〈航空宇宙軍〉が始まりいないだけかもしれないが、地に足の着いた読…
機甲天使ガブリエル加藤 直之ラピュータ 2008-11-05売り上げランキング : 1910
ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)山岸 真 早川書房 2005-09-22売り上げランキング : 121627
田中啓文 ☆☆☆☆ 講談社ノベルス シリーズも二冊め(3部作の“中"らしい)だけあって、それぞれ個性的なキャラたちも生き生き活躍して来たし、ダジャレも(私だけ?)ツボに入るものが増えて来た。 各短編に一つ以上は思わず吹き出してしまうダジャレがあるもんな…