思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

「デカレンジャー」

44話「モータル・キャンペーン」

ボスの昔の弟弟子・ビスケスがアブレラの手引きで地球署に復讐に来た。デカレンジャーの階級章を奪って宇宙にアピールしたのだ。

今回もツッコミだけ。

ビスケスはこれまで99人の剣士たちを殺しているという設定なのに、地球に限って倒した相手を殺さない理由が分からない。おまけに復讐の本命であるボスに対してもそう。

このあたりは「デカレンジャー」という番組設定最大の矛盾であり、ジレンマだ。大きな危機感を演出しようとするとメンバーに死の危険を与えなければいけないのだが、デカレンジャー自らが死刑執行しないといけないため、犯罪者はこれまで何十人も殺してきたなど、極めて重罪かつ凶暴な設定。そのためアリエナイザーが確実にデカレンジャーを殺せる状況で、殺人を犯さないことが説明できなくなっているのだ。

命を奪わない理由として、アブレラデカレンジャーを捕え、宇宙警察本部に対して身代金を要求する、とかいうなら分かるが、必要なのは階級章だけなんやし…。その階級章をノコノコ持ち歩く間抜けさもイカン。卑怯な犯罪者なんだからアジトに隠すとかするだろう。交渉しに来たわけではないんだから。

重傷だとか言っておきながら最後に駆けつけた時は“何不自由なく”戦ってるし。(さすがに気が引けたのか、エンディングのコントで触れてるが)

ビスケスのデザインも良かったし、ボスのDソード・ヴェガに対してソード・アルタイルというのもいい感じだったのだが…。どうしてこれだけの素材があって13話「ハイヌーン・ドッグファイト」を越えられないのか…。そろそろクライマックスというのに、構成が落ちてるんじゃない?