思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『機動戦士ガンダムUC(5)』読了

福井晴敏
☆☆☆☆
角川書店
地上に降りたリディとミネバ。ネェル・アーガマの捕虜になったマリーダ。バーサーカーモードとも言うべきユニコーンを恐れるバナージ。
中盤までは、ダレ場的な巻かな?と思ったが、ラプラス・プログラムが示す座標=プロローグで描かれた軌道上の首相官邸にたどり着いてからの戦闘に入ると、とんでもないスピード感で爆走する。
スペースデブリの中で戦うバックに演説が流れるのは『0083』だし、衛星軌道上で戦うのは言わずと知れたファーストの「大気圏突入」だ。バリュートなんかは『Z』、ノーマルスーツをビームで蒸発させるのは『V』だけど。
頭の中に浮かぶ戦闘シーンのイメージは『逆襲のシャア』のそれ。その他、ビジュアル的にはガンダムシリーズの記憶が随時引き出される(もしかして狙って全場面をオマージュにしてるのか?)ので、臨場感を損なわないのが良い。
ただ逆に、それ以外は、場面展開が多い割には、誰の主観に移ったのか分かりづらい。
ま、そんな問題もあるものの、平均以上には面白いので問題なし。