思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

数学ガール ゲーデル不完全性定理(2)』

原作の方は未読だが、原作者自らが監修したコミカライズ。
問題は、何と言っても、ただでさえ難しい数学の論理的証明に、余計な(?)恋愛話などが絡んで説明不足なことと、デッサン力不足。
そういえばゲーデル不完全性定理については、十年前くらいに本を読んだけど大枠しか覚えてないなぁ…(>_<)


『「軍師」の研究』
☆☆☆
楠木正成高師直竹中半兵衛島左近直江兼続黒田如水真田幸村大石内蔵助について紹介した本。
タイトルの割に、高師直など、世間的には軍師と言われない人も含まれている。
面白かったのは大石内蔵助について。大河ドラマ化の際五冊くらい読んだけど、以下のようなことは載ってなかった気がする。
「もし急進派が勝手に討ち入ったとして、かりに成功したならば、面目上自分にとってまことに都合が悪いし」
もし吉良を討つのが至上命題なら、こうは言えないと思うのだが、大石内蔵助の俗っぽさを表しているのか、それとも著者の穿ちすぎか…。
「めざす仇は上野介と子(略)だが、その両人ばかりを探し求めて他の者を構わないでいると、それにまぎれて当の吉良父子を取り逃がすことにもなりかねない。したがって、討ち入ったなら、男女の差別なく一人も討ち漏らさように心がけることが肝要であるーー。
映画やテレビの中の内蔵助は、決してこうは言わない。反対に、女子供には手をかけるな、とさとす。(略)成功させるためにはヒューマニズムが介在する余地のあるはずもない」