思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ファウンデーションへの序曲(下)』アイザック・アシモフ著/岡部宏之訳
☆☆☆☆★
ハヤカワ文庫SF

途中までは、帝国の首都トランター(『スターウォーズ』でいうところのコルサント)の各地を、追っ手から逃れて移動する、という地味な展開が続く。
もちろん、各地で心理歴史学完成のヒントを明示されたり暗示されたりするのだが、やっぱり地味であることは間違いない。
が、終盤も終盤に至って物語は急転直下、意外な展開の連続で星も一つ半増えることになった。
何せヒューミンが○○○○だし、さらに○○○○でもあったなんて。しかもしかも彼はあの○○○○・○○○○だったとは!
もひとつおまけにドースまで○○○○であることが暗示されて幕引きとなる。
正にそのへんのミステリー作家が裸足で逃げ出す、鮮やかすぎる風呂敷の畳み方だ。
本作こそ真に○○○○○○○と○○○○○○をつなぐ作品と言えなくもない。

ファウンデーションへの序曲(下) 銀河帝国興亡史〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)ファウンデーションへの序曲(下) 銀河帝国興亡史〈6〉 (ハヤカワ文庫SF)
アイザック アシモフ Isaac Asimov

早川書房 1997-11