思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

王朝の陰謀 闇の四天王と黄金のドラゴン

☆☆☆☆

宣伝かどこかで「香港のスピルバーグ」と銘打たれていたが、まさに! という内容。歴史、豪華衣装、武侠、魔法(術)、モンスター、怪獣、恋、陰謀、ミステリー、探偵おなじみの変装と、満漢全席/全部盛りの楽しい映画だ。それを全面にバックアップしているのが川井憲次の音楽。
観る順番が逆になったが、以前に観たのが『3』で、本作が『2』かしながら、本作を最後まで観ると、本作は『1』の前日譚であったことが分かる(いや、前作を観ていれば最初から気づくのかもしれないが(^^;))。それも、前作の予告編を観ていたから分かったくらいだけど。でもまあ、そんなの全然知らなくても充分楽しめる。
ツイ・ハークらしく人を食ったところは、敵の中ボスたる四天王が中盤であらかた退場してしまうこと。おまけにただ一人生き残るのごせむしの婆さんなのだ!(^^;)
香港映画らしいハリウッドのパクリも健在。本作ではピージャク版『キング・コング』に負けじと、白い巨大ゴリラがCG的なチャチさが、気にならないくらいの、なかなかのクオリティで登場。他のドラゴンとか百目なんかとは一段上の作り込みなのだ。
てっきり仏教的幻覚かと思いきや、坊さん乗せて大立ち回りを繰り広げるのには笑った。
香港/ツイ・ハークらしいと言えば、多彩な(多分史実にはない)武器も見所。私的には、半円形の柄のない斧みたいなやつを二刀流で、ブーメランみたいに使う四天王が格好良かった。