思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

吸血姫美夕 朔(2)』
☆☆☆☆

OVAからファンやってて良かった~というのが第一の感想(感激)です。読んでいてゾクゾクしました。
これは、OVAのリメイクというか、アップデートではないですか?!
単に現在の絵で描き直しただけでなく、 平野監督のアイデアもあるのでしょうか?設定とプロットが絶妙にアレンジされていますね。特に驚かされたのが、各話それぞれのリメイクではなく、3話以外の1~4話が巧みにブレンドされて、1つの大きなストーリーになっているところ。映画にしたら理想的な脚本では? いや、是非とも『朔』を映画化して欲しいです。
個別には、1巻の眠り姫、4巻の逆さま部屋には「やられ」ました(^_^;)
特に9話のホラー演出は、 打ち掛けのメール、既に死んでいた住人など、怖くてホラー映画的に楽しめるました。
絵としては、美夕の服などはどんどんシャープになっている一方、ラヴァのマスクはメリハリのある太い線もあって格好いい。何かレイに特に力が入っているような気がするのは気のせいでしょうか……?
私服美夕のデザインが4巻のままというのは、あとがきで知って「やられた!(←何がや?(^_^;))」と思ったところ。
ツッコミと言えば、自然に関西イントネーションに変換できる関西(京都)弁も、関西人としては嬉しいですね。
ほぼラストの、美夕とラヴァが赤い幕(?)にいる絵が素晴らしいと思います。シンメトリーで力強いデザインと、私が初めて買った版画がモチーフになっているから。
個人的好みでは、66ページ1コマめも可愛いですが、112ページ1コマめは「ヤバい」です。あんな表情で見つめられたら、ダイならずとも虜になりそうです……(@_@;)