14の短編からなる、日常の謎ミステリー。
マスターが謎を解き、若い美人がいるなど、どう見ても鯨統一郎の『邪馬台国はどこですか?』シリーズを意識しているのでは?ただし、中身は『9つの殺人メルヘン』ならぬ『ミステリアス学園』のようなミステリーガイド(トーク)なのだが。
日常の謎ということ、それぞれが短いということもあって、真相の衝撃は弱め。いちおう一冊通しての趣向もあるが(これがまた鯨統一郎っぽい)、ライトミステリーの範疇で捉えるべきだろう。そういう意味ではカバーデザインに合った中身と言える。
蒼林堂古書店へようこそ (徳間文庫) 乾 くるみ 徳間書店 2010-05-07 |