思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『北乃杜高校探偵部』乾くるみ
☆☆★

作者らしい技巧も毒っ気もない、悪く言えば『氷菓』の二番煎じを狙った学園ライトミステリー。
『《せうえうか》の秘密』だけは例外的的に凝りに凝った暗号ものなのに…。無理やり続編を書かされたか、全くアイデアが浮かばなかったのか…(^_^;)


『死なないやつら 極限から考える「生命とは何か」』長沼毅
☆☆☆☆

副題に近い内容で、『極限環境に生きる生物から探る生命の謎』とでもつけようか。例の死なないクラゲなんかについては全く触れられていない。

大腸菌とパラコッカス・デニトリフィカンスは、なんと遠心機の限界に達しても、平気で細胞分裂し、増殖したのです。 そのときの重力とは――驚くなかれ、40万G。」
いやこれ、驚愕でしょ!?

「生命(略)がたくさん存在するほど、宇宙のエントロピーは速く増大すると考えることがてきるのです。」
これは言われてみれば確かにそう。人類がいなければ地球の石油などの資源は手付かずだったであろうことを考えれば分かる。ましてやSF的に、恒星のエネルギーを丸ごと利用する生命においておや。