思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

最初の帯にはないが、2版めの帯には「ラスト20ページの衝撃」みたいなことが書かれていて期待したのだが、ちょっと違うと思う。
いや、確かに最後に大きなどんでん返しがあるのは間違いないのだが、それを期待して読むタイプじゃないような…。

テイスト的には連城三紀彦に近い。
正直、シューマンのいろいろな曲を解説されても、元を知らないと分からんよ…(T_T)

それに、トリック部分だけで言えば実際に殺人事件が起きる部分より前はバッサリカットしても何ら問題ない。つまり半分でいいのだ。それ以外の音楽の蘊蓄とかは作者の趣味であり、わがままと言っても過言ではない。良く言えば作家性、個性なのだろうけど。

シューマンの指 (100周年書き下ろし)シューマンの指 (100周年書き下ろし)
奥泉 光

講談社 2010-07-23