思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

「デカレンジャー」

第34話「セレブ・ゲーム」

金持ちの道楽で殺人(殺エイリアン)ハンティングをしているお坊ちゃんに狙われた貧乏なエイリアン・ギンを守るためセンちゃんが怒りの反撃。

ネタ的にはオーソドックスな話だと思うが、大いに不満がある。

こんな話に「セレブ」というタイトルを付けるというのが今時だなぁ…。「マン・ハンティング」とか「マーダー・ゲーム」とかのほうが適切かと。(単にセレブという言葉が嫌いなだけ、というのもあるが)

ギンが目を潤ませるのはCG処理されているぶん、相手を動揺させるための特殊能力じゃないか、と疑ってしまう。

金持ちが捜査に非協力的、というのは警察ものでよくあるパターン。最初に捜査に行った(一発目でビンゴというのは都合よすぎでは?)ところでコロンボの真似をする古畑任三郎の真似をするセンちゃんが面白いが、2回も「もうひとついいですか」というのはやりすぎ。(というより2回やったら“もうひとつ”じゃないやん)

最初に怪重機が出現した現場に落ちていた宝石がターゲットの標識で、それを拾った(盗んだ)ギンが次のターゲットになる。それは謎というのは簡単すぎるが、今回唯一首肯できる範囲内。

ギンを狙撃したお坊ちゃんにセンが宇宙最高裁判所に判決を仰ぐ。「×」が出るが、お坊ちゃんが「パパに頼んで無罪にしてもらう」と言うのだが、これまた「○」が出て、「宇宙最高裁判所もパパの力で私をデリートできないのだよ」とか言ってボスのところにどうすればいいか聞きに行くほうがより面白くなったのに。ようするに1話では全ての要素を整合性を持ちながら処理しきれない、というのが全ての元凶か。新ロボットまで出て来るんだから、前後編でちょうどよかった。

一旦出てくるアーナロイドたちだが、せっかく金持ちという設定なんだから、数十人イガイガくんばかりのほうが金余りぶりが強調されてよかったのに。

新登場のデカウイングロボ。飛びものはCG製が多いというのが特撮研究所の方針なのか、ほぼCGだった。スピーディーな動きは得意なので、合体するまでは良かった。ロボットになっても飛べるというのは“お約束”の嘘だが、まあしょうがないか。合体シーンは『トップをねらえ!』の第5話を思い出した。

さらに銃モードに変型して足のバーニアが砲口になるのは認めるとしても、その必殺技の発射時にコックピット内でリボルバーキャノンを構えて引き金を引く、というのはおかしいやろ。

ギンがセンと行ったもんじゃ焼き屋で盗んだコテを胸に入れていたから助かった、というのはいい話なのだが、シリアスにしたいのかギャグにしたいのか良く分からない中途半端な演出だったと思う。ギャグ調で行くなら、母親なんかいないとか、病気じゃなくてぴんぴんしてる、とかいうオチまで畳みかけてこそ生きてくるというもの。

(またまた表より転載)
要素要素は良いだけに、逆に不満だった。
そうそう、キックでミサイルを一掃したらやれれちゃうだろ。
当たるまえに迎撃するからこそ意味があるのであって。
ミサイルが当たっても平気、っていうならキックする意味ないし。