思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『戦車模型の教科書 普及版』仲田裕之☆☆☆☆
新紀元社

田宮のティーガーパンター、4号、そして東欧メーカーのKV1の作り方を紹介。普及版は安い上に、巻末に簡単フィニッシュ的な4ページがおまけがついているので、断然オススメ。
ティーガーは実質的に『大人のプラモ道』の再録。とは言え、解説は詳しいので、同番組の文字通り教科書として読んでおくべき。
海外メーカーのプラモは、履帯を接着できない、真鍮線でゆるみを出すなど、様々なバリエーションを網羅しているのも良い。
入門書として、失敗(わざと失敗例を見せてくれているのか、岡プロのいう「プロでもよく失敗する」ということなのか)のリカバリー方法を紹介しているのも親切。

戦車模型の作り方 普及版 (ものぐさプラモデル作製指南)戦車模型の作り方 普及版 (ものぐさプラモデル作製指南)
仲田 裕之

新紀元社 2014-04-11


『ニセモノ図鑑 贋造と模倣からみた文化史』西谷大
☆☆★

国立歴史民俗博物館で15年に開催された『大ニセモノ博覧会』から「展示のエッセンスを紹介するだけでなく、図録では掲載できなかった、実際に展示場で使用したパネル内容(略)や、さらには新たな解説を付け加え」たもの。

『なんでも鑑定団』でお馴染みの書画骨董から、鬼や人魚のミイラに至るまで取り揃えた。

ミイラと言えば、「干し首(略首狩りによって獲得した成年者の(略)髑髏を除去したうえで縮小させてこぶし大ほどの大きさにした」。その小ささと、頭蓋骨が小さくなるはずないから、干し首なんて全てニセモノだと思っていたので、驚いた。

昔から作られていた人魚の干物を現在、その通りの製法で復元したというのも凄い。
トリビアながら、銅鐸が本来は(錫メインなので)金色、というのも意外。

ニセモノ図鑑: 贋作と模倣からみた日本の文化史 (視点で変わるオモシロさ!)ニセモノ図鑑: 贋作と模倣からみた日本の文化史 (視点で変わるオモシロさ!)
西谷 大

河出書房新社 2016-10-21