思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

小山昇『「儲かる仕組み」をつくりなさい』を読む

印象に残ったところ

「「強制されて行くレクリエーションや旅行なんて、社員にとっては楽しくないだろう」という疑問が湧くかもしれません。(略)ところが実際には、社員旅行参加者の満足度は非常に高いのです。というのは、だれもが満足できるイベントを用意しているからです。(略)わが社は「会議に遅刻したら罰金×××円」「飲み会に遅れたら罰金○○○○円」という具合に、他のメンバーに迷惑をかけるたびに罰金を取ります。この罰金をプールして、ジャンケンで勝った社員一人に全額与えるのです。(略)こうして取り戻すチャンスさえあれば、社員も素直に罰金を払う気になります。」

「長期休暇を強制的に取らせることによって、上の立場にある者は嫌でも社員教育をせざるを得ない仕組みができ(略)業務のマニュアル化・標準化が大きく進みました。」

「チャンスは平等に与えて、そして成績によって差をつける。これが本当の「公平」です。」

「大切なのは「発生したこと」と「発生させた人」をわけて考えること、そしてその「発生したこと」を改善するのです。」

「わが社は、自ら手を挙げなければずっと一般社員のままです。どんなに優秀な人材も引き上げることはしません。自分からアクションを起こさない人は駄目です。」

「最初に経常利益を決めれば、後はそこから逆算していくことで自然に経営計画ができあがります。 普通に計算していては決して利益は出ません。逆算して初めて、企業は利益を出せるようになる。」

「ロイヤリティの高いお客様の満足度を向上させるのは正しいことです。しかし小口のお客様には、満足度よりも不満足要因をなくすことに心を砕くべきです。」

「遊びや私用に使えないITツールは仕事にも使えない、というのが私の基本的な考えです。(略)「私用を奨励する」ことこそが社員にITツールを使わせる仕組みになる。」

「こと中小企業の場合、経営がうまくいかないのは内的な要因によるところが大きい。内的な要因、すなわち社員のコミュニケーションスキルが低いことが業績を低迷させているのです。」


ファブリーズはいらない―危ない除菌・殺虫・くん煙剤ファブリーズはいらない―危ない除菌・殺虫・くん煙剤
渡辺 雄二

緑風出版 2009-11

買ってはいけない』の著者が、いわゆる除菌・殺菌関係の家庭用グッズの問題点を指摘したもの。要するに、本来はちょっとした掃除や洗濯・空気の入れ替えで簡単に済むものも、メーカーの宣伝・洗脳に惑わされて、そういうグッズを使うのは良くない。
良くないどころか、殺菌成分が人間の身体に良くないわけがない、というのはちょっと考えればわかることだろう。特に「人間が滅びても生き残ると言われているゴキブリを瞬殺するスプレーを家庭内で撒き散らす」ものが人間に害のないわけがない、というのは非常に説得力がある。

「目薬を使うと、成分が染みて痛くなると感じている人は多いと思います。(略)目薬にはたいてい防腐剤として塩化ベンザルコニウムが配合されています。それが、粘膜を刺激していると考えられます。(略)一回使い切りタイプの「アイリスCLーIネオ」(大正製薬)を使っています。この目薬は、一回分が小さなプラスチック容器に入っていて(略)防腐剤を使っていません。」