思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

「実際には大量の資料をすべて熟読し、疑問点や自分の意見を整理してから会議に臨む人など、残念ながらほとんどいない。だから、「その場ですべて1から説明する」のも、「すべての資料を事前配布する」のどちらも安易なやり方だ。
 つまり、どの資料(情報)をどのタイミングで、どの程度の量、どのような方法で渡すのか。これを考えなければならない。」

「「書き出しタイム」は少人数のときに適しており、多くても10人までだろう。
 逆に「相談タイム」は、少人数ではそもそも実施するのが難しく、こちらは大人数で効果を発揮する。また、会議に出席しているだけで議論には参加しない。いわゆる“お客さん”を作りにくいという効果もある。」

「ホワイトボードが1枚しか用意できない状況では、たとえそれが両面使えるものであったとしても、書くスペースがなくなれば、せっかく書いたものを消さなければならない。
 しかし模造紙であれば、事前に余裕をもたせて枚数を用意するのは難しくないし、書いた模造紙を持ち帰ることも可能だ。
 このことから、長時間を要する会議や、プロジェクト会議のようなシリーズものの会議には、ホワイトボードより模造紙のほうが向く。」

「じつはファシリテーターが心配するほど、参加者は「待たされている」という感覚はない。ファシリテーターが書いている間も、次の意見やアイデアについて考えている。だから、自分のペースでゆっくり書けばよい。」

「なぜ会議が終わった後に、わざわざ議事録を作成するのかといえば、それは「会議の成果を活かす」、たとえば「決定事項が確実に実行されるようにする」ことにほかならない。
 であれば、(略)すべての議論を議事録に記入する必要はなく、会議の成果(何が決まって、何が決まっていないのか)、会議のプロセス(なぜそのような結論になったのか)を、わかりやすくシンプルに記入することが求められる。」

「「結論が実行、あるいは達成されたかどうかが、後で判別できる表現で書く」ということだ。
 たとえば、結論がプロジェクトなどのアクションプランの場合、「いつ・誰が・何をやるのか」が明確に記述されていなければ、その結論はかけ声倒れになりかねない。」

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桑畑幸博

大和出版 2013-08-09