ホラーでもハードSFでもないが、『ネフィリム』などのゴシック・アクションも書いているわけだし、お気軽路線に堕した、というわけもない。
確かにカバーこそラノベだが、『ジョジョ』のスタンドバトルを彷彿とさせる超能力を見切って攻略法を考えるあたりや、超能力に対する科学的視点など、凡庸なラノベとはひと味違った、SF者のセンスを感じさせてくれる。
歴史上の人物の遺伝子からクローンを…というところではたと気がついた。これ、OVA『R.O.D』とほぼ同じような状況ですなあ…。
ラノベとしてみれば文句なしに面白いが、ホラー文庫にしては全く怖くないし。伝奇小説?
人造救世主 (角川ホラー文庫) 小林 泰三 角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-08-25< |