思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『アンドロメディア』開始・読了

☆☆☆★
大森望の解説に言いたいことは全部含まれているが、
敢えて言うなら、『ヴァーチャル・ガール』とか『デモン・シード』とか『2001年』とか『ターミナル・エクスペリメント』とかを合わせたような感じ。
リーダビリティが高いというか、ラノベ的な文調なので、平日に1日で読めたのはありがたい。
決してつまらなくはないが、上記の作品なんかに比べると、アクがないというか、強烈に印象に残る部分がないのは確か。
とはいえ、ミステリーからコンピュータSF、サイバーパンクSF、ホラーに至るまでの触れ幅の広さは作者の知識の深さを示しているようでもある。
個人的には、ラストの核となる昔の思い出の正体とそれにまつわる記述に、もう少ししんみり感があればもうちょっと評価が上がったと思う。
あ、思い出したけど、『メガゾーン23』よりも、『マクロスプラス』のヴァーチャルアイドルに近い印象だ。