思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

地獄少女

第24話「夕暮れの里」

シリーズの謎に迫るクライマックスへ突入。ついにつぐみの身の回り、小学生たちにまで気軽に地獄少女の話題が登るようになり、つぐみも地獄少女を肯定し続けることが分からなくなる。

そして、何度か幻視した桜の場所を突き止める。その近くの寺で、土地に伝わる、7年おきに7歳の子供を生け贄に捧げる風習を知り、それを供養するため安土桃山時代からある黒飴屋・柴田屋、そしてその初代店主柴田仙太郎のことを知る。

その話を寺の外から聞いていた閻魔あいは全てを思い出し、あるいは知り、仙太郎の子孫である一とつぐみを殺そうとする。輪入道たちが止めに入るのも空しく、あいの黒い波動が二人を滝壺に突き落とす…。

つい、あらすじ風になってしまったが、ここからは感想。

まず、山場にもかかわらず、作画がもうひとつだったのが残念。つぐみに関しては力が入っていて申し分はなかったのだが、閻魔あいが、悪いというより作画監督のクセ(似せられないこと自体が力量不足なのかもしれないが)で、似ていないのが問題。なにしろこの話は今までのあいらしからぬ、激情に駆られた表情を見せるエピソードなので、ベースが似ていないと同一人物に見えないのだ。

寝ている畳に髪が広がったり、つぐみと背中合わせに温泉につかっていたり、髪先がだけが風になびいているカットとか、レイアウトじたいは相変わらずエロティックなものが多かっただけに、惜しい。

ツッコミ所としては、「七童寺」という柴田たちが話を聞いた寺。神へ捧げた子供達の霊を慰めるための施設なら、神社でしょ?

あと、閻魔あい自身がそのあたりを人から聞いて知る、というのはどうかな…。何らかの形で記憶が封じられていた/飛んでいたのなら納得できるのだが…。だって土地に伝わる風習なんだから、7歳くらいなら知ってるでしょ?このあたりはこれから説明があることを期待したい。