思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

「デカレンジャー」

第39話「レクイエム・ワールド」

タイムレンジャー』の「35話 明日が来ない」や、『ジョジョ』第3部の「デス・サーティーン(死の13/夢のデス13)」のような夢テーマのSFチックな仕上がり。レクイエムは『ジョジョ』第5部のラストに登場するスタンドだし、ワールドは言わずとしれた第3部のラスボス・DIOのスタンドであることからも『ジョジョ』の影響は大。

冒頭アバン・タイトルにいきなりウメコ以外のスペシャルポリスが全滅し、本編開始でも、夢のように不条理な現象を繰り返し、中盤ではついにウメコ自身もアリエナイザーに殺されてしまう。

そこでCMに行くのがベストだと思うのだが、それでは子供向けとしてはあんまりだと思ったのか、そこで2週間前に遡って物語の発端がプレイバックされる(その数分のシーンには全てフィルターがかかっていて、男性陣も美人顔になっているのが面白かったりしたのだが)。

若い女性が連続して「若さを保つ薬」を飲んで意識不明になるという事件が起こり、アリエナイザーの居場所を掴むために、ウメコが囮になり、その夢をジャスミンがモニターして秘密を掴む、という作戦だったのだ。ウメコが最後にアリエナイザーから聞き出した「みんなを見守っている場所」という言葉をヒントに、静止衛星軌道上にある怪重機を探し出す。

デカウィングロボで迎撃し、脱出したアリエナイザーに、ミラー・ディメンションで悪夢返しをする。これはさすがに反則だと思うのだが…。これまで完璧なフェアプレイ構成で来たのに、ここで“秘密の通路”を出すなんて…。まあ最後のどんでん返しが必要だと思ったのだろうが…。まあジャスミンがバスをパンチで爆発させるCG合成が見事だったので許すけど。

最後は、その間に盗まれていた100人の魂を解放し、戻ってきたウメコジャスミンでツープラトン。残りの男性陣が画面に映らないと寂しいと思ったからか、バックには4人が変身もしないで突っ立っているが、要するに流れ弾が味方に当たる位置なわけで、それは大いに問題である。BGMに「ガールズ・イン・トラブル」エンディングが流れるが、これまでのハードな内容からは浮きまくってたなぁ…。

エピローグは、私服のウメコ(プライベートでは髪を下ろしている設定のようだ)とジャスミンが仲良く買い物、というシーンで〆。

デカレンジャー』としては正統派ミステリー「(6) グリーン・ミステリー」、痛快アクション「(13)ハイヌーン・ドッグファイト」に並ぶベスト3の完成度!