『GangBang The Chimpanzee』☆☆☆
チンパンジーに暴行される主人公。現実と幻覚がシームレスに行ったりきたりするのは、奥泉光っぽいが、読みにくいよなぁ。
『あむんぜん』☆☆☆☆
完全にSFで、小林泰三の『玩具破壊者』みたいな感じ。脳味噌を直接押して超能力をランダムに発動させる少年と不良少年、という組み合わせがもう恐ろしいホラーだが、ラストは意外にも胸糞＆胸スカ、というのが良い。
『千々石ミゲルと殺し屋バイブ』☆☆☆★
これまた、借金の方にソープに沈められる・・・かと思いきやスカトロビデオ？？ と思ったら、まさかの超能力オチ。SFというよりファンタジーかな。
『あんにゅい野郎のおぬるい壁』☆☆★
一人称が「あなた」なのだが、どう考えても読者のほぼ１００％主人公と共通する要素は０％であろう。なにせ、ヤクザの下っ端で、クスリをやってたら尿検査でひっかかるところから、クスリをやってるやつの尿を煮詰めたら、クスリが取り出せる、というトンデモ設定。まあ、登場人物はバカばかりだから、バカなことをやってる、という意味もあるのだが。ラストは動物園に逃げるのだが、なんとなく『GangBang The Chimpanzee』と同じ動物園っぽい。
『報恩捜査官夕鶴』☆☆★
田舎のヤクザみたいなふざけすぎな言動の警察署を舞台に、なぜか主人公がこれまたバカみたいな長い名前の外人女性（略称おつう）に惚れられる。彼女には、誰にも見られない中で現場を調べると、即座に犯人が分かる、特殊能力があった。ブラック小説家・平山氏が、現代版『鶴の恩返し』で、自分の羽で布を追っていた代わりに、何をどうしている設定にしたのか、が注目だが、ほんとバカだわ(´д`) 霞隆一とか倉坂鬼一郎でもここまでやらないだろう。
『ヲタポリス』★
さらに話をかけてキチガイ的な文体。『野崎まど劇場』なんて目じゃないね。アイドルオタクをバカにしているのか、作者の趣味をリミッター解除して描いているのか知らんけど。何が面白いのかも分からん。
