思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還4K版


☆☆☆☆★

NHKの4K放送が、なぜかテレビで観られたので。おそらく、いわゆる2Kのダウンコンバートに相当する画質になっているのだろう。
それでも、その効果は凄まじく、雲霞の如くいる人物の一人一人が識別できるほど。いや、ブルーレイ持ってれば、もうちょっとちゃんと比較できたのかもしれないが、DVDしか持ってないし、4K上映も行けなかったしなぁ(^^;)
CGもあるが、なんといってもほんものばりの作り方でできている武器、防具、特殊メイクという、本物のリアリティは、4Kでこそ、真価を堪能できる。このへんの、何度も見ても、細部を知りたくなる感覚は、上の世代が『ブレードランナー』に持っている執着と同じものなのかもしれない。
ただし、良い点ばかりとも言えない。有名なレゴラスが「じゅう」を倒すシーンでは、CGダブルと実物の違いが区別できちゃうし、ミニチュアの前に人物を合成したりする光の違い、ミナス・ティリスの大群衆の数十人単位で撮影したグループを合成していることなどがバレるのだ。
あとは、ないものねだりだけど、本作はエクステンデッド版ではないので、ミナス・ティリスでのガンダルフワイバーンとの対決や、黒き門での「口」との対話などは見られない。
とは言え、フルCGのゴクリに、全く不自然さが見られないのは、ほんと凄い。また、もとが気持ち悪いデザイン、ってのもあるけど。
あとこれは、公開当時に劇場版を観て以来、エクステンデッド版を何回も見過ぎたせいかもしれないが、フロドたちのシーンと、ゴンドールのシーンなど、二つのシーンのカットバックが頻繁というか、各々のシーンが短か過ぎて、場面に乗れないのがノイズになった。