思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

影の軍団 服部半蔵


☆☆

てっきり千葉真一だと思って観たら、渡瀬恒彦西郷輝彦だった。監督こそ工藤栄一なので、だんぜん期待したのだが、本作はハズレ。『二十一人の忍者』もそうだったが、監督は忍者嫌い?(^^;)
その疑いが顕著なのは、中盤の敵の忍者との戦い。ヘルメットや肩当てなど、実戦的で凄い? と思っていたところ、集団で(文字通り)ぶつかっているのに、全然斬り合わない。あれ? これ、まんま黒い服で林の中でアメフトやってるだけやん?!(´д`) ギャグとしか思えないのだが、確信犯なのか、そういうぶっ飛んだ設定の映画が作られている時代だったのだろうか??
そうかと思えば、終盤では、敵の櫓を(これまた文字通り)落とすために、忍び込んで、斜交いを切ったり、数日かけてそれをやり遂げるために敵の弁当を盗んだり、小便を竹に出して、音を立てないように柱に沿って流したりする。
服部半蔵が二人いて、それぞれ上下と呼ばれて(お互い呼んで)いるが、まあそんなに驚く設定でもない。
映像は、夜や室内の暗いところはしっかり黒くて、映像的な格好良さは、白黒自体とはまた別のスタイリッシュさがある。
渡瀬恒彦が、妹を西郷輝彦に押し付けるところとか、キチガイとしか思えない、プロットとは別のドラマ的には全然面白い部分はなかった。

追記:
調べたら、千葉ちゃんが主役なのはテレビドラマで、タイトルも『服部半蔵 影の軍団』だって。紛らわしい(@_@)

1980年 日本