思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

レッドクリフ2

☆☆☆☆

続編ではなく後編。原題は『下』なんとかとなっていて、『下巻』的なニュアンスか。
文字通り風向きが変わるのを待ち、そこからは怒涛の大会戦。
風向きが変わらないと、火計は敵の曹操が有利なので、丑の刻までに曹操軍の攻撃をさせてはならない。そのために、曹操の戦争目的である、劉備の妻・小喬は、単身曹操の元に乗り込んで、趣味である茶のもてなしと蘊蓄で時間稼ぎを行う。これ、いかにも映画的な創作っぽいので、史実かどうかはもちろん、『三国志演義』にすらあるかどうか怪しいエピソードだ(もしあったらごめん(^^;))。
火薬入り壺(以下、爆弾)は、最初こそ劉備軍が火計と共に使うが、後半はどちらも乱用(ちょっと意味が違うか(^^;))する。
バトルは、集団戦としては、過剰なくらい、火達磨になったり、矢に刺される兵士が。ちょっと『十三人の刺客』(三池版)を連想させなくもない。『三国無双』のような武将が雑魚を十人くらい吹っ飛ばすようなことはやっぱりない。
かと思えば、これまたウソやろ?! という盾で火の海、というか周囲の爆弾の放射熱を防ぐ盾の部屋的な陣形はやりすぎでは? ちょっとここで「引く」一般客は多いんじゃないかなぁ。『新少林寺伝説』の車を知ってる人のような、香港映画を見慣れている人なら良いけど。
ヴィッキー・チャオ曹操軍の千人将軍に再会するところはちょっと違うんじゃない? 倒さざるを得ない状況になるか、殺されるところを見てしまうか。敵のカブトをかぶって「デブすけだよ」はないやろ(´д`) 香港映画あるあるの「男装の女性は、バレバレなのに気づかれない」が、通用したのか知らなかったのか分からんし。ヴィッキー・チャオ無双とかも見せて欲しかったのに、ゼロやもん。完全版とかがあって、そちらではあるのかな?
ラストの3すくみ的な茶番(お茶がキーだっただけに?(^_^;))が延々続くのもうんざりした。さっさと矢を射ればいいのに。おまけに、妻を取り戻しても曹操を殺さないから、カタルシスがないし。