思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

こうしてあなたたちは時間戦争に負ける

アマル・エル=モフタール&マックス・グラッドストーン著/山田和子
☆☆☆★
早川書房

裏表紙アオリにある、ヒューゴー賞ネビュラ賞ローカス賞、英国SF協会賞という四冠作品で、『超絶技巧』とあれば、一応読んでみないわけには行くまい。
レッドとブルーという対立する時間を超えて活動する組織の2人が、壮大なタイムスケールで追いつ追われつの戦いを繰り広げる……訳ではないのだ(^^;)
基本的には、2人の往復書簡。手紙の隠し場所が、変な暗号になっている。
解説によると、評価されているのは、欧米分がの引用によるらしい。それが日本版では殆ど伝わらない。
日本で言えば円城塔の『文字禍』みたいな作品のようだ。正確な例えかどうかは知らんけど。