思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

四十七人の刺客

☆☆☆★

今更観る必要もない『忠臣蔵』だけど、市川崑ということで観てみた。
ルックとしての完成度はさすが。どれも望遠レンズなのか、パースの歪みの少ない、スタイリッシュな構図で撮られている。
忠臣蔵としては、史実としてどうとか、定番の歌舞伎的なお約束ネタがないとか、まあ細かいところは言うまい。
一つだけ言いたいのは、四十八人めの志士脱盟の理由。大石の不貞の子と、その母親の子育てのためってのは、その理由も、そのために討ち入りを断念するという天秤も、どちらも納得しかねる。
劇伴も地味すぎ。
ビジュアル的には充分格好良かったので満足。