思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

三好長慶天野忠
☆☆☆

年齢が同じだからやっかむ訳ではないが、まず文章に記述の重複など、少々問題がある。校正・編集の責任と言えよう。
論文調なので、基本的に史実を列挙するスタイル。登場人物の説明は皆無で人名や固有名詞が出てくるので、人名から履歴が浮かぶだけの知識がないと、イメージしづらい。
だいたい、著者自身が長慶の人物像自体も曖昧だという旨の記述をしていてくらいだからしょうがないのかもしれないが。

「長教は帰依していた時宗の僧侶珠阿弥に殺害された」
僧兵は知っているが、時宗の僧侶が暗殺する時代なのか…。

飯盛山城はキリシタンの集住地、布教拠点としてヨーロッパに知られるようになる」
だとすれば、すぐ隣の野崎観音が隠しキリシタン寺であったという『野崎観音の謎』もあながちトンデモ妄説と否定できない…。