思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

世界侵略:ロサンゼルス決戦
☆☆☆

これは低予算なのか、大作なのか、よくわからん(タイトルはいかにもB級なのだが)。
『インディペンデンス・デイ』のように、宇宙人が問答無用で侵略してくる話なのだが、映画じたいは海兵隊の1部隊だけに焦点を当てて終始する。
カメラも手持ち主体で、敵のビジュアルもドキュメントタッチで、じっくり見せる感じではない。
デザインも、メカは模型的に言えばジャンクパーツをくっつけて固まりを作った感じで、『スター・ウォーズ』のようにプリミティブな形でシルエットで見せるタイプではないので、魅力はない。
エイリアンじたいも頭が円盤で、手足がヒョロ長いが、SF的な異星人っぽさはなく、別に着ぐるみでも問題なさそうな挙動。
予想はしていたが、何人かの死者を出しながらも、主人公が反撃のきっかけをつくる、という流れ。手持ち爆弾だけでそれをやらず、無線とレーザー誘導によってミサイル発射を要請して敵の母船を爆破する、というギリギリのバランス。
ただし、前述のカメラワークのせいで、『インディペンデンス・デイ』ほど母艦を倒した時のカタルシスがないのが問題。敵の目的も、ニュース映像の解説者が「水を求めているのだろう」と言われるだけ。敵を轢き殺して熱狂してたり、アメリカ人がインディアンやアジア人、そして現在の戦争でもこんな感じなのかなあ…と連想しなくもない。
結局本作は「海兵隊が主役で、たまたま宇宙人部隊と戦う」という作品なのだろう。