思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『英語の早期教育
☆☆☆☆

「「英語を論じる二種類の人」(略)
(1)海外へ出て自分の英語が通じないで愕然とした経験をもつ人
(2)すばらしい英文のペーパーを書いて向こうの先生を驚かせた経験をもつ人。
こうした二種類の日本人がいるわけですが、英語のもつ“2つの顔”を忘れて、「役立つ英語」ということばかり論じるのは(略)自分の英語が通じないで愕然とした経験をもつ人たちに多いように思います。」

「漢文を読むというのは、それを日本語に訳すことでもありますから、じつは日本語と格闘することでもあったことがわかります。同じように、訳読および英作文の英語教育も、英語と格闘することによって日本語を磨くことを意味しているのです。
したがって、日本語をろくにできもしないうちに外国へ行っても、ほとんど意味はありません。」
「読書力にボキャブラリーは基礎となります。英語でもまったく同じなのです。」


『さよならダイノサウルス』
☆☆☆☆★

再読。やっぱり返す返すも、ダサい、よく言えば感傷的な邦題がもったいないよなあ…。
ホーガンの『星を継ぐもの』がブームの昨今だが、本作のスケールとSF的ガジェットの豊富さは、それにまったく引けを取るものではない。
唯一、問題があるとすれば、物語が進むにつれて(科学的・SF的な)謎が現れ、それがドミノ倒し的に解決するという構成上、『星を継ぐもの』のようにミステリー的な設定やあらすじを未読の人に説明できないことだろう。
ちなみに本作で扱われる・明かされるテーマ・謎は恐竜、火星、小惑星帯、ファースト・コンタクト、人類対病気、タイムトラベル、月、重力、人類の起源など、SF5作ぶん以上はある。