『アベノミクスが激論で解けた!』
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経済政策に右も左もないのだが、印象としては、須田さんが左、青山さんが真ん中、三橋さんが右、という感じで、微妙に立場が違う三人の鼎談だからこそテーマについてのいろいろな問題が浮き彫りになると思う。
ところが、国債の日銀直接引き受け意外には須田さんと三橋さんの相違点はほとんどなかったのが意外。
青山「自衛隊をイラクに派遣したとき(略)駐屯地にロケット弾が撃ち込まれました。(略)そのとき何もしなかった。自衛隊以外の世界の軍隊であれば、必ず反撃するし、撃ち込んできたテロリストの捜索もする。そうしないと何度も撃ち込まれるからですね。(引用者注:ところが当時、自衛隊は)防衛省設置法、自衛隊法、そしてイラク特措法(略)どの法にもなかったから、何もしませんでした。だから何度も撃ち込まれた。自衛官が死ななかったのは、単なる偶然にすぎません。」
さんざん派遣前は前線がどうとか無駄な議論をしてた割に、こういう事実は報道しないんやなあ。
青山「テレビを見ている側よりもむしろ、テレビに出ている側に愚かな人が多いのが日本の現実です。」
青山「私たちのような市民は、いかなる理由があろうとも人を殺すことは許さないない。他人の所有物を傷つければ器物損壊罪に問われます。しかし、国際法上、軍人だけはできる。軍人はこの2点について民間人と違う法体系を持っているからです。また、それが抑止力になっている。つまり、殺人罪と器物損壊罪を乗り越える法がないと軍人は国を守れないのです。」
アベノミクスが激論で解けた! (ポスト・サピオ ムック) 青山 繁晴 須田 慎一郎 三橋 貴明 小学館 2013-04-18 |