ようやく避難しようとしなかった先住民の謎が明かされる。
それと、その前に起こった反乱と、マセが司政官の資格停止の意味なども、最後にまとめて明かされる。
まあこのへんはミステリーというか一部の山風忍法帖のようなどんでん返しともいえるが、どちらも想定の範囲内だったなあ…。
インサイダー文学と呼ばれているらしいが、私にいわせれば企業小説、またはサラリーマン文学じゃないの?
こういうエクソダスもの(?)は、最後に消滅が予定より早まって大パニックになるのが常だが、ほぼ予定通りに避難できてしまうのは逆に意外というより、たんなる拍子抜けだなあ…。
消滅の光輪〈3〉 (ハルキ文庫) 眉村 卓 角川春樹事務所 2000-10 |
日本政治では国会解散と保守分裂。米政府ではソ連との戦略原潜凍結宣言交渉が。そしてやまとは米原潜シーウルフ(実在するらしいタイプ)との戦いが始まる。
ソ連は変遷が激しいので、最初は書記長だったのに知らん振りで大統領(別人)に変わっている。ロシアの大統領の法則に則って、書記長はハゲてたが、大統領はヒゲモジャなのにも注目(^^;)
選挙に向けた各党の政策だが、高校当時は「なるほど〜」と感心してたが、現在読むと、時代の変遷もあるのかもしれないが、どれもダメダメだよなあ…(保守的視点から見て)。
特に「軍備永久廃棄」は酷い。社会党からならともかく、自民党から出るなんて…。まあ、ある意味自民党の左傾化を象徴しているとも言えなくはないけど。
この大滝は、当時はまだ首相になる前だけど、顔だけ見ると小泉さんがモデル?と思えなくもない。
真の保守なら、やまとが沈んでも日米関係を対等にするために自衛隊を軍隊にして大増強する、とでも主張しなければ…。
沈黙の艦隊(12) (講談社漫画文庫) かわぐち かいじ 講談社 1998-07-09 |