『暗黒太陽の目覚め』と同じタイプの作品。3分冊になるような話でもないはずだが、本部と支部の官僚機構の説明なんかを悶々と延々と自問自答しているので長くなるのだ。改行もなしに2ページぶっ通したりするので、読みやすいともいえないし…。
単に『日本沈没』を描きたいだけならどこぞやの惑星にする必要もないし(現地のオリジナルな生態系には大して力が注がれてはいない)、ロボット三原則に基づくミステリを描きたいにしては今のところ全くそんな予兆はない。それどころかロボットは単なる便利な部下・報告者以外の何者でもなく、ロボットである必要もない。
1巻の中盤以降にようやく話が進み始めるので、とりあえずは続きに期待。オリジナルな惑星で、オリジナルな組織にした必要が判明するのかどうか…。
消滅の光輪〈1〉 (ハルキ文庫) 眉村 卓 角川春樹事務所 2000-10 |
犯人もトリックも分かっちゃったよ…(´д`)
ハウダニットに関しては、反則だよなあ…。もちろんホラーとしてならオーケーなんだろうが、ミステリSFやSFミステリとしては伏線が全くない唐突な真相は許容できない。
というより、ミステリーとしては暗号(?)とトリックの手がかりがあまりにも簡単。
ソックリさん (角川ホラー文庫) 吉村 達也 角川書店(角川グループパブリッシング) 2011-02-25 |