思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

レッド・スコルピオンとの対決は、一撃で決着。読み返してみるといやにあっさりと済んでしまった感じがある。
それよりも政治的動きとして、あっさりと総理が防衛出動を決定したことに(福田政権以降の日本の政治の低能っぷりを見ていると特に)驚きだ。
沖縄沖に集結した日米ソの艦隊。ソ連艦隊のミサイルをファランクスや主砲で迎撃するなど、あっさりと戦闘開始。海上自衛隊ソ連艦隊の戦いは最大の盛り上がりといえる。
魅力的というか、政治・外交・軍事的に重要な台詞も連発している。
「おそらく米軍は米ソ関係の緊迫化を懸念して動かない……と私は見ている/日米安保条約を無実化してもだ/(略)/われわれ日本人がペリーの黒船以来再び目にするアメリカ合衆国の本音だ/日本は自立への道を歩み始めるのだ!」
「米ソがそんな甘ちゃんかよ 軍事力で世界を牛耳りたいって国だぜ 今も昔も」
「これは国家の道義の問題です総理!/内閣の存続が問題ですか!?/日本を守ることが問題ですか!?」
「いかに日本の力を誇示しつつ引くか……という外交戦略だ」
「奇襲を受ければ先制の一撃で反撃の機会すらなく全滅するのだ!」

沈黙の艦隊(4) (講談社漫画文庫)沈黙の艦隊(4) (講談社漫画文庫)
かわぐち かいじ

講談社 1998-03-11