思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

闇狩り師キマイラ天龍変 2 (リュウコミックス)闇狩り師キマイラ天龍変 2 (リュウコミックス)

徳間書店 2010-05-13

これは凄い!凄すぎる!!

稀代の画力を持つ伝奇マンガ家だが、今までは雑誌がなくなったりしてなかなか完結した漫画作品がなかった伊藤勢
(完結したのは『モンスター・ハンター』くらいだもんなあ…)

これは実質上下巻で、夢枕獏の人気シリーズ<キマイラ>の前日譚として、作中で触れられたエピソードをマンガ化したもの。

前日譚だから歴史マンガのように結末は決まっているものの、風呂敷を見事に畳みきった構成と、大画面に炸裂する“絵”の力。

原作を知らなくてもじゅうぶんいち伝奇マンガとして楽しめる。(なんせ原作は闘ってばかりで全くストーリーが進まないもん)

必見です!(`Д´)/

マーズ (2) (秋田文庫)マーズ (2) (秋田文庫)

秋田書店 2000-11

割とあっさりと2つの神体を倒したマーズとガイアーだったが、「あっさり勝てすぎる」と作中でツッコミが入る。
じゃあどうするのかというと、敵が強力になるのはもちろん、マーズじしんがやられ、地球の科学では治療ができない、という展開となる。
新秋島の基地に閉じ込められた記者の元へどう行けるか、というところでこの巻は終わり。
蝉みたいな神体など、アイデアは面白いのに、なぜかどれにも顔がついているのでコミカルになっている(いや、コミック=漫画だが)のが惜しい。
こういうのこそシリアスなメカデザインで劇画調にやれば良くなるような気がするのに…。

偽書ゲッターロボダークネス 始動編 (ジェッツコミックス)偽書ゲッターロボダークネス 始動編 (ジェッツコミックス)

白泉社 2009-08-28

かなり抵抗があったが、読んで見ると見るべきものはある。
緻密というか執拗に描き込まれた廃墟や惨殺される民衆などのディテールが凄い。
スプラッタや凶暴な主役たちも石川賢のスタイルを継いでいるといえる。
OVA真ゲッターロボ』のサントラを聴きながら読むとなかなか迫力があってマッチしていた。
ゲッター3が陸・海・空という並びで水中用になる、というのも妙に納得させられたし。
最大の問題はあまり巧いとは言えない主人公たちのデザインの萌えキャラっぷりだろう。多くの人に読まれるにはこれが最大の障害だろうなあ…。