思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ガンダムX(10)

第10話「僕がニュータイプだ」

フォートセバーン=カリス編。今回は音=声/台詞を通して追ってみた。

冒頭のカリスの演説は、ちょっと押しつけがましいかな…。自分で自分のことをアピールするなんて。横に市長がいるんだから、市長がカリスを持ち上げて、カリス自身はもうちょっと控え目にしたほうが良かったのでは…?

「あの娘が走るとこ初めてみた」
ニュータイプの存在を感知し、ガロードが敗北する予知夢をジャミルに進言し、ガロードの元へ走るティファを見たトニアのつぶやき。

「俺、信じてるけど……、越えてみたいんだ」
ティファの説得を振り切るガロードの台詞。限界までスリムに削った台詞でキャラクターの心情を表現する脚本は、まさに素晴らしいのひとこと。

「バルチャーか?」
「いや、ボーダーでしょ」
MS用スレッジを装備したジュラックを見て訊くガロードと、答えたのはロアビィ。その前の「今ボーダーみたいな人が…」という索敵中のトニアの台詞を受けて(ロアビィは知らないので、視聴者への伏線)の台詞だ。

カリスがベルティゴで登場した時に、サントラCD未収録のBGMが流れる(メロディを抜いたリズムのみバージョンか?)。これが、初めて描かれたニュータイプの感応の描写と相まって、実にスリリングでぞくぞくする。

MS描写がけっこういい加減な『GX』だが、今回もせっかく出撃時には、雪に足を取られたり、バーニアで蒸発した雪で視界がふさがれる、という丁寧な演出があったのに、後半はそんなのも全部忘れてしまった。GXが飛べるのも原理不明なのだが、今回はベルティゴも浮いてるし、ファンネルも浮遊している。元ネタであるキュベレイのファンネルは宇宙用なんですけど…。

キッドがガロードを呼ぶ「ガンダム坊や」というのは、
プラモ狂四郎』から来ているのかどうかが気になるんだよなぁ…。
世代的にはちょうど私が直撃世代で、『GX』のスタッフは若干上になるから、
『狂四郎』のメタファーとしてそれを使うのは年代的に違うような気はするのだが。
まあ当然知っているとは思うけど。