『これを読んだら水が面白くなる』TARBO
☆☆☆★
東京図書出版会
奇妙な本だ。
研究者の間で常識とされている氷の分子モデルでは、水の分子の内部(水素分子と酸素分子の結合)と、水分子どうしが氷として結合する際に、結合角度がずれることに疑念を生じ、論理的(演繹的)に正しい氷の結合モデルを考えた、というもの。
専門家ではない素人が独自に専門家の問題を指摘した、という点では『冤罪と人類』に近いキチガイ感を抱きでない(@_@;) まあ、本書で挙げられているように、天動説から地動説を唱えたガリレオもキチガイ、悪人扱いされたわけなので、別にそれだけで否定するものではないが(たとえば財務省の扇動する日本国家財政破綻論みたいに)。
「静電結合の力は温度が下がることで結合力が増し、磁気結合よりも強くなってしまうと磁気によって反発していても結合してしまいます。急速冷凍によってこのような結合が多い氷は、時間をかけて凍らせた氷よりも早く溶けることになるのです。」