思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

人工知能』ジェイムズ・バラット著/水谷淳
☆☆☆★

細かく多方面の取材を紹介するため重複が多く、最初の1、2章を読めば充分だった。
訳者あとがきを読むと、もうひとつピント外れなSF的思弁など、翻訳者にも信用性を疑問符がつくような……。

意外と、超人工知能が人類を支配を超えて抹殺(消費)するSFって、代表作がないことに気がつく。『マトリックス』とか『月は無慈悲な夜の女王』なんかはまだまだ甘い。
ポイントは、自己進化。人間によるプログラムではなく、ニューロコンピューターなどによる自己進化プログラムは、必然的に人間には理解できないものになるのだ。したがって、いわゆるアシモフ・コード的なものは組み込めない。

「グーグルマップの「ストリートビュー」の写真を撮影しているグーグルカメラカー(略)写真撮影隊を使って(略)各国で個人のWi-Fiネットワークからデータを入手していた。」

シマンテックの主張では、標的型のマルウェア攻撃全体の30%が中国によるもので、そのうちのほとんど、全体の21.3%が紹興市から仕掛けられており」

人工知能 人類最悪にして最後の発明人工知能 人類最悪にして最後の発明
ジェイムズ・バラット 水谷 淳

ダイヤモンド社 2015-06-19