思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『喪われた巨大戦艦』
☆☆☆★

ワープポイントの設定や、異星人の侵略など、世界設定は『彷徨える艦隊』とそっくり。
ある程度リアリティある戦争SFを書こうとすると、これしかないのかなぁ……。
メインストーリーは、侵略中の異星人とは別の、滅んだ異星人の戦艦を見つけ出す。そのための特命チームは、メンバー選抜から、スパイ映画の王道的な展開。
探し出した戦艦が、無敵の超兵器ではないところがミソ。
ラストは、明白な続編ありきのもの。
あからさまに『スターウルフ』や『キャプテン・フューチャー』などの5古き良きスペースオペラと、『彷徨える艦隊』などの戦争SFをミックスした内容で、及第点ではあるが、それ以上のオリジナリティに乏しいのが残念。

喪われた巨大戦艦 (ハヤカワ文庫SF)喪われた巨大戦艦 (ハヤカワ文庫SF)
ヴォーン・ヘプナー 浅田隆

早川書房 2016-06-23