思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『レジェンドパソコンゲーム80年代記
☆☆☆
パソコンじたいの変遷と、代表的なゲームを紹介。
『オールドゲーマーズサーガ』のように、ゲームの紹介メインのほうがありがたかったのだが、ゲームリストはしっかりしているものの、個々のゲーム紹介は控えめ。
いろいろなゲームがあることを知りたかった私としては非常に物足りなかった。
ただ、MSXが機種名ではなく、いろいろなメーカーが独自に作っていた規格名だったことは、知らなかったなあ…。
あと、80年代初期のゲーム内のイラストのレベルが素人以下のヒドさっていうのも、どこかで読んだことはあったが、実際に目の当たりにすると、愕然とするレベル。ハードのスペック以前に、デッサンがまったくないのだ(T_T)

レジェンドパソコンゲーム80年代記レジェンドパソコンゲーム80年代記
佐々木潤 レトロPCゲーム愛好会 エマ・パブリッシング

総合科学出版 2014-12-18>


『時刻表読本』
☆☆☆★

鉄道マニアは毎月時刻表を買って、舐めるように読むという。いったいなぜ?どこがそんなに面白いのか?
その魅力の一端が垣間見えるのが本書だ。
読んだ結論から言うと、「鉄道マニアは、時刻表内のデータだけでなく、そこに書かれている列車の情報や線路・駅の情景、そして過去の歴史の変遷などが情報としてあるので、そこから脳内で限りないイマジネーションを広げることができるから」ということだろう。

昭和7年3月1日に日本の傀儡国家満州国が建国された」
これは時刻表の変遷を書いたエッセイの一文だが、傀儡とかどうとかの戦後史観はどうでもいいので、それよりも当時は「日本」であった台湾とか朝鮮の時刻表が国鉄時刻表に載っていたかどうか、を教えてほしい(そのへんについては完全にスルー。調べてないのか、資料がないのか、無視してるのかは知らないが)。
ミステリファンには、鉄道ミステリについてのコラムが嬉しいが、欲を言えば清張や西村京太郎だけでなく、鉄道ミステリ全般の紹介であって欲しかった。辻真先とかね。