思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『部下の力を引き出す10人までの人使い』堀之内克彦

「具体的な指示を出し、その意味を説明し、部下に行動を起こさせ、その行動をフォローするーーそこまでやらなければ、リーダーとしての役割を果たしたことにはならないのです。」

「リーダーは、経営者の思いを「部下を使って」実現するのが任務です。
 自分が一所懸命に頑張ってしまうリーダーは、部下をマネジメントする時間がありません。指導も動機づけもできません。」


『民間防衛』
☆☆★

スイス政府が全家庭に配布しているパンフレットの邦訳。
軍隊ではなく、民間人(一般国民)がどうやって戦争及び侵略から国を守るか、ということがかかれている。なにせ心理戦(謀略・煽動工作)から経済戦争、被占領後のレジスタンス活動まで紹介されているのだ。
その内容と心意気は素晴らしいが、本としての体裁には多い不満がある。

新聞記事や煽動放送などがちょいちょい挿入されているのだが、その区別がつきづらく、微妙に物語仕立てになっているのもややこしい。
要するに、スタニスワフ・レムなんかのSFや、凝ったミステリーのような体裁なのだ。このあたりは民度にもよるのかなあ…。(日本版を作るなら、マンガにするのも手かも)
中立国という立場上、そのまんま「スイス」を「日本」 にするだけでも通用すると言っても過言ではない。