『順列都市(下)』グレッグ・イーガン
☆☆☆☆
ハヤカワ文庫SF
初読時よりもかなり理解できた(初読時がさっぱりだっただけなのだが)。
本作を理解するには、映画『マトリックス』三部作、『インセプション』、『ダークシティ』を見ておけば良い。本作を理解するための格好の副読本になるだろう(本じゃないけど)。
要するに、コンピューター上でセル・オートマトンをシミュレートする(オートヴァース)という、メタ・メタSFな上、電脳空間の住人が、そのさらの抽象的な存在から逆に干渉されるというところが、『インセプション』なんかを見てないと、なかなか理解しづらいのだ。同じイーガンの数学SF短編(『ルミナス』だっけ?)を読んでおくことも有用。
順列都市〈下〉 (ハヤカワ文庫SF) グレッグ イーガン Greg Egan 早川書房 1999-10 |