『未来医師』フィリップ・K・ディック
☆☆☆
創元SF文庫
突然未来にタイムスリップさせられた医師パーソンズが遭遇するサスペンス劇。
解説にあるように、そんな高尚な作品ではなく、ジュブナイルものようにテンポよく物語は進んで行く。
個人的には多世界解釈的な枝分かれしない時間軸は存在しないと思っているので、作中で起こるような事はドタバタ劇としてしか見えなかったし、本格ミステリとしての論理的整合性にも疑問が残る。(真犯人が最後の最後に唐突に登場する、など)
あなたが中学生以上なら、頭をからっぽにして読めば、楽しめるタイプの作品だ。