思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

デフレ時代の富国論デフレ時代の富国論
三橋貴明

ビジネス社 2011-02-05
メモ
うんざりするほどバカの一つ覚えのように言われる、「国の借金を減らせ!」というマスゴミと御用学者への反論。
「民間に資金需要がない現在の環境下において、政府が国債を償還したところで、再び国債が買われるだけの話だ。そもそも、銀行が過剰貯蓄の運用難に陥っているからこそ、日本の長期金利は世界最低を延々と続けているわけである」
日本人はなまじっか教育水準(識字率・モラル?)が高いから…。
アメリカやフランス、それに中国などはエリート社会じゃないですか。エリートだけは、きちんと分かっていて、一般国民は何も分かっていない。逆に日本は中途半端に国民が理解していて、大混乱に陥っています。」
ある意味、本書の結論と言えるのがこれ。
「資本主義経済とは、家計の余剰貯蓄を銀行経由で民間企業が借り入れ、投資を拡大することで成長していくものだ。民間企業がフロー上で投資を重ねると、ストックとしてバランスシート全体や国富が増えていく。その事実そのものが、資産の担保価値を高め、民間企業の投資意欲をさらに引き起こす好循環に入ることができる。」

ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階
ジェームズ・C・コリンズ(James C. Collins) 山岡 洋一

日経BP社 2010-07-22
メモ
「黒字でも倒産することがある。(略)成功している企業の指導者は現金より利益を重視するようになる。だが、企業は利益の不足で倒れることはない。現金の不足で倒れるのである。」
「主要なポストに適切な人材の条件(以下、項目のみ抜粋)
1 適切な人材は会社の基本的価値にあっている
2 適切な人材は厳しく管理する必要がない
3 適切な人材は「肩書き」をもっているのではなく、「責任」を負っていることを理解している
4 適切な人材は達成すると約束したことはかならず達成する
5 適切な人材は会社とその仕事に情熱をもっている
6 適切な人材は「窓と鏡」の成熟した思考様式をもっている