思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『復活の地2』読了

これは小川一水版『日本沈没』だな。
普通の小説として人間を描いていれば、この五倍くらいのボリュームになってもおかしくない。
大局的な部分はその動き・結論だけを書き、人間描写は対外折衝くらいに抑えてある。ある意味ではダイジェスト的というか、晩年のクラーク的というか…。
期待していたSFネタは中盤あたりで早くも登場。小惑星らしきものが惑星をフライバイしたから、というのがそれだが、この文明レベルで宇宙観測を全くやってないのは納得しづらいなあ…。
ラストまで引っ張る、天体の軌道問題は、普通に読めたので意外でも何でもない。
まあ、このラスト(最終巻が残っているのでヒキというべきか)から、『日本沈没』という確信を得た訳だが…。