第22話「化ける繭」
今回は、前半のお師匠さん(おばあさん)を助ける場面はもうひとつだったものの、その前後のバトルシーンは面白かった。
序盤戦は2ペアの童子と威吹鬼、轟鬼&あきら。最初は押されているものの、徐々に逆転していくプロセスに無理がないのが良い。威吹鬼のサマーソルトキックとか轟鬼の一振りで二人まとめて斬るなど、アクション的にも凝ってたし。
次へ引くのか今回だけなのか、あきらが童子の針に刺されるというイベントが起こる。毒張りじゃないんやね…。生身の人間相手にあの程度の威力じゃあ、そりゃ鎧をまとっている鬼には効果ないやろ…。あきらが髪を乱してのアクションシーンには萌えファンが食いつきそうな感じ(^^;)
おばあさん看病シーンでは、知人の医者を呼びに行った響鬼が、医者をおんぶして走っているシーン、コマ落とし(早送り)のシーンで、救急車のサイレンの音がSEとして入るのだが、それまで早回し(高音)になっていたのが芸が細かった。
斬鬼さん、なんか微妙にいじわるキャラのような…(^^;)
ディスクアニマル起動シーンは、「X」字形に置いたディスクジャケットから連続的にアニマルが起き上がったりと、バンクカット(使い回し)ではなく、毎回違う見せ方をしてくれるところにスタッフの意気込みを感じる。
融合体との戦いでは、威吹鬼と轟鬼の必殺技(音撃)が効かない。そこへ響鬼が登場。青空をバックにした走りで現れ、鼻をこすって「俺の出番だな」というあたり、メチャクチャ格好いい!こういう演出・演技は『仮面ライダー剣』では絶対にできなかっただろうなぁ。
ここからはほぼ文句なく面白い。唯一不満だったのは、三人の音撃を共鳴させる、同時攻撃のシーンで、音がバラバラだったこと。このほうがリアルではあるのだが、ここはウソでもいいから太鼓・ギター・トランペットを使った1つの曲(新曲)を流してほしかった。そうすれば興奮度は確実に3倍になっていたところだ。そういう劇判は作曲されてないの?
戦い終わった後に響鬼が轟鬼をからかって、それに威吹鬼が絡むところとか、そういう何気ない痴話(?)シーンがTV特撮番組史上では稀にみる自然さなのが『響鬼』の特徴。いい感じでの幕引きである。