なんか複雑。期待しすぎたというのも大きいが、もっと面白くても良かったのになぁ…という感じ。
よその日記をみてあわてて補足。
思いっきりネタバレですから!!
素直に「おおぉっ」と思ったのが、冒頭の艦隊戦とヨーダVS皇帝、クローン兵士の叛逆、そしてアナキンの最後。特にヨーダと皇帝の戦いは、クライマックスはアナキンVSオビ=ワンだと思っていただけに、嬉しい誤算だった。確かに隠棲するにしても、皇帝には歯が立たなかったから、というほうが説得力はある。
アナキンは右手だけじゃなくて左手と両足までもオビ=ワンに斬られたのね…。やけどがどう、というよりもあれで生きているのが凄い。
ツッコミどころも多い。
アナキンとパドメのドラマは臭すぎる。特に序盤。二人のドラマにしても、映画全体にしても、中盤以降は怒濤の盛り上がりとなるのだが、コルサントに不時着してからパルパティーンの反乱までは少しダルいかも。
シャッポーのお守りは、当然『クローンの攻撃』で触れられるべきもの。どう考えても『クローンの攻撃』公開時にファンから猛烈なツッコミが入ったので慌ててフォローしたとしか思えない。
ミディ・クロリアンについて申し訳程度に触れているのも『ファントム・メナス』での大誤算をフォローする意味で、だろうが、これはどうやっても取り返しは付かない。
エピローグになってヨーダがオビ=ワンに「退屈しのぎのトレーニング」としてクワイ・ガンとの交信方法を教えようとか言うのもかなり強引。ジェダイ・マスターでも方法を教えてもらわないとできないのなら、『新たなる希望』以降でルークがオビ=ワンやヨーダたちの声や姿を見られたのは不自然。
要するにエピローグは『新たなる希望』までの間を説明するためのカットばかりという感じで、ドラマとしての盛り上がり/流れに欠けた。パドメは瀕死なのに、産まれたばかりの赤ん坊をひとめ見ただけですぐ名前をつけられるか…?
アナキンの悪夢のシーンでパドメの顔のアップが周囲をぼかしたフィルター処理で写されるのはかなり違和感を感じた。あれは主観カットじゃないの?(その場面になればそうではないことが分かるのだが)基本的に三人称的に描かれるのが<スター・ウォーズ>なので、あそこはアナキンのリアクションだけにして、場面そのものを出すのは致命的ともいえる失敗。『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』のダゴバ洞窟でのルークとベイダーの未来予知幻想がギリギリのラインだろうと思う。
ドゥークーは『スター・ウォーズ 新約聖書』ではかなりあっさり死ぬと予言されていたが、その通りだった。どっちかというとグリーバス将軍のほうが強かったなぁ…。グリーバスがサイボーグだったのには驚いた(たぶん昔からのファンはもっと驚くんだろう)。しかし咳き込んだり、つえを突いたかのような(あるいは二本足歩行の恐竜のような)歩き方はなんとかならないものか。見た目通り弱いならともかく、それで強い、というのは納得いかない。
改めて思うに、<スター・ウォーズ>は引用と変調の繰り返しで、あたかも音楽のようだ。登場人物を変えて同じシーンをやり、微妙に変えて出来事を起こす。
メイス・ウィンドウとパルパティーン議長の対決が『スター・ウォーズ ジェダイの帰還』のダース・ベイダーとパルパティーン(皇帝)の対決の引用になっていたのには驚いた。パルパティーンが「もう駄目だ」って言ってたのはアナキンに対する演技か?それとも本音だったのか…?
ヨーダVS皇帝の戦い後の脱出は『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』の脱出方法と同じ。
ヨーダを逃がしたウーキーがチューバッカ、というのは単なるファンサービスのような気もするなぁ…。一番すんなり馴染んでいたのは『クローンの攻撃』から出ているベイル・オーガナだろう。
ジェダイ・スターファイターはいちいち『クローンの攻撃』から形状を変える必要があったのか?攻撃力がアップしている感じでもなかったし…。
パルパティーンまであれだけライトセーバーで戦えるとは思わなかった。ドゥークー(クリストファー・リー)の顔のすげ替えがうまく行ったから、イアン・マクダーミードでも採用した、というところか。
火山でのアナキンとオビ=ワンの戦いはちょっと長い。あの半分か3分の1で充分。
今回は無意味にクローン・トルーパーがマスクをとっていた。戦闘前のシーンでは分かるが、作戦行動中はいちいち上官(オビ・ワン)に報告するくらいのためにマスクを取る意味がない。だいいち顔の識別ができないんだし。エピソード4以降でもマスクを取るシーンはなかった──そういえばエピソード4以降のストーム・トルーパーがクローンかどうか、という謎は解決されなかったなぁ…。特に触れなかった、ということはやはりクローンなのか…?
一番驚いたのはエピローグでモフ・ターキンらしき人物がスター・デストロイヤー艦橋にいたこと。たぶん顔のすげ替えだと思うが、これはナイスなファンサービスといえる。