思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ガンダムX(12)

第12話「私の最高傑作です」

GXディバイダーの登場と併せてか、ようやく急ごしらのオープニングの変わりに、ディバイダーの出撃、エアマスターやレオパルドの“板野サーカス”が描かれる新オープニング(というより今までのが仮で、これが真オープニングだろう)が登場する。

復活のガロード。増加スラスターの出力アップのため、ついずっこけるあたりは、その前(11話)の「慣熟訓練が必要です」という前振りがあるので、単なるギャグではなくリアルな演出である。そこで、ジャミルガロードが持つ天才的なパイロットセンスを見抜いていることを語る。まあその後は完全にGXディバイダーを乗りこなすので、そのための説明台詞かもしれないが。

GXのパワーアップが計算外だとして即座に撤退を指示するシャギア。ところがわがままなオルバはシャギアの指示を無視して単独でGXに向かって行く。新ウェポン・ハモニカ砲の砲口を見て、シャギアが身を挺してアシュタロンをかばうが、シャギアは重傷を負う。

「痛みは僕も感じているから」というのは、普通使われる比喩的な意味にも取れるようになっているが、これまでのエスパー的な意志疎通や、11話のアイムザットの「おまえたちの正体は気づかれていないな」という台詞と併せると、後々の伏線となっている。シャギアが撤退時に喋った「ここは命を懸けるべきステージではない」という台詞にしても、シリーズ終盤に明かされるフロスト兄弟の真の目的を仄めかすものともいえるだろう。

ノモア市長に接触するエニル。ただの一匹狼だと思っていたら、前大戦で活躍した将軍の忘れ形見だったとは。親同士が知人だったということでノモアに取り入ることに成功する。条件は生死を問わず、GXのパイロットをもらうこと。単独でフォートセバーンに潜入したガロードは、二人の会話を盗み聞きする。

そこでMAパトゥーリアとベルティゴが旧革命軍の決戦兵器であったことが語られる。ベルティゴは5機あったのが1機だけになっているわけだが、なぜニュータイプ対応のファンネルが装備されていたのか、という謎はここで解ける。

ガロードが発見され、騒々しくなった街を見てジャミルが2機のガンダムに出撃を命じるが、またもやしつこく登場したアシュタロンに足止めされてしまう。

一方のガロードはティファの部屋を発見、そこでティファを人質にしたカリスとにらみ合いになる。ガロードはノモアから聞いた、カリスが人工ニュータイプ「私の最高傑作です」ということを突きつけるが、カリスは承知していた。天然ニュータイプなるものは存在しない(その洗脳が大戦当時からと言われていたのか、現在のことなのかは不明)と思っていたのだが、ティファが生まれた時からの能力者であることを聞いてショックを受ける。