『ヘルボーイ』
☆☆☆★
序盤まで、つまり世界観の説明にあたるところまでは、美術設定のディテールに圧倒される。
主人公のヘルボーイは、赤ん坊(小ザル?)の時に発見されたので、そんな風に名付けられているが、見た目はシュワちゃん的なゴツいおっさん。ところが精神的にはほぼ中学生。
特にビジュアル面では、皮膚が「ゴム」なのは目をつぶるとしても、チョンマゲにはガッカリ。『ウォッチメン』もそうだったが、外人はチョンマゲが格好いいと思っているのかなぁ……(´д`)
観客の代弁者たる、新卒社員は、ラノベの主人公っぽいというか、純で頼りなく、結局誰にも感情移入できないのが難点。
唯一、いいやつなのが半魚人君。一瞬「シェイプ・オブ・ウォーター?」かと思ったほど。よほど愛着が湧いたのか、はたまた元から好きなのか……。酸素ボンベならぬ水ボンベのディテールなど、脇役にしては過剰に凝っているのだ。ただし、その割には後半は退場してしまうのだが。
ヒロインは、ヨーロッパに出てくる黒髪美女、という感じで魅力的。でも良くも悪くもそれ以上書くことがなかった(^_^;)
ラストに地獄への扉が開いて出てくるのが、触手だけで構成されたクトゥルフ的な怪物。ラスボスにしては数メートルと意外と小さいし、食べられてから特性手榴弾が爆破してもヘルボーイはノーダメージって?(悪魔にしか効かないにしても、ヘルボーイはデビルマンだからダメなんじゃ?いや、アモンか)
まあ、おかしいと言えばバイロキネシスで自分が火傷しないのもおかしいのだが……。