思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

大下英治松下幸之助「仕事に役立つ」話』を読む

印象に残ったところ

「銀行から融資を受けたい場合、幸之助は一万円を借りたいと思ったらあえて二万円を借りるようにした。(略)このような考えにもとづいて資金繰りもしていたので、松下電器は、金繰りで困ったことがない。(略)これが資金のダムである。設備にしても、90%の稼働率で採算が取れるようにしておく。急に需要が増えた場合に、はじめて100%働かせて、供給不足にならないようにする。」

「幸之助は、どんなに忙しくても、相手の話を最後まで聞いた。そのうえで、部下たちを怒る。それゆえに、怒られるほうも、納得できた。」

「「どうだ、なにか、話を聞かせてもらったか」 役員は答えた。 「いえ、別に、これというほどの意見はありませんでした」 幸之助は、役員に声を荒らげた。 「きみ、あのな、みなさんの”声なき声”を聞きとらな、なんにもならへんで」」

「値引きに応じることは、社員の給料を減らすことにつながる。」

「ただ、行って注文をもらってくるという御用聞きではダメや。先方のお店へ行ったら、まず店や倉庫の片づけ、掃除をし、商品の在庫調べもする。その後で、さて、なにがありませんね、なにが少ないですね、と申し上げて注文をいただいてくる。これが営業のやりかたや」