『本能寺の変の真相』米田一雄
☆☆☆
まずは何より、小説ってことになってるけど、これ、小説になってないよー。
よく言えば司馬遼太郎の講演か、(会話文があるというレベルで)講談みたいな感じ、悪く言えば小説としての描写が全然なってない。プレーンに言えばPHP文庫の歴史小説みたい。
はっきり言って基本的な史実を知ってる人は224ページと225ページだけ立ち読みすれば充分。それも引用しちゃうと(爆)読まなくてすらいいことになる。
「何よりも不思議なのは、美濃(今の岐阜県山県市)に光秀の墓があり、そこに78歳まで住んでいた記録があることである。(略)光秀は、山崎の合戦で敗れたあと、美山へ逃げ、そこで78歳まで存命した。秀吉は、光秀が小栗栖で殺されたことにし」たというのである。その理由は秀吉が、結果的に天下を取らせてくれた光秀に感謝していたから、だそうな。
光秀の墓にしても、義経の墓が東北にあるのと大同小異のようにしか思えないが・・・。
本能寺の変の真相 米田 一雄 文芸社 2012-11-01 |