思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『リングワールド』『永劫』と比べるには恐れ多いにしても、『はだかの太陽』のような本格ミステリSF…と言えるかどうか…。
とにかく長すぎるのが大問題。
これだけ長ければ、『リングワールド』のように、巨大なスペースコロニー状構造物の多くの部分を探検してくれると思うのだが、どっこい、ほぼ中央部分だけで終わってしまう。いったい何故こんな長さが必要なのか?
訳者あとがきにもあるように、ひとくせある登場人物たちの会話がメインということか。
それで結局連続殺人事件の真相は、そういう会話とはほとんど無関係ときた。真相そのものは“アリ”なのだが、こういうネタならば、もっといいミスディレクションがあるだろう…!!

シリンダー世界111 (ハヤカワ文庫SF)シリンダー世界111 (ハヤカワ文庫SF)
アダム=トロイ カストロ Adam‐Troy Castro

早川書房 2011-03