思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『血液偽装殺人事件』読了

由良三郎
☆☆★
光文社文庫
「DNA鑑定の死角」という副題がついているように、DNA鑑定の問題点を挙げているのが眼目。
PCR法は、微小な血液を増幅するために、採取する時の他人の細胞が混入する恐れがある、というのがそれだが、まあミステリとしては大したことない。2時ドラマレベルであろう。医学者ならではの、一般人には思いもつかないトリックがほしかった。専門家が書くんだから、「作中の手がかりから推理できないじゃないか」なんて読者はほっとけばいいのだ。
6/7〜6/12